反骨のべイズリー

みなさんこんにちは!Alex-thunderです。
今日はべイズリー特集。何かと批判されることの多いべイズリーですが、彼の長所、欠点、魅力はどんな所にあるのか。


◾︎べイズリーのプロフィール。

2019年ドラフト1巡目23位でサンダーが指名した選手で今シーズンが3年目の21歳。203cmの身体能力に優れたPF。長いウイングスパンを活かしたレイアップやブロックが持ち味。


プリストン高校卒業後、大学に進学せず、シューズメーカーのニューバランスとエンドーズメント契約を結んだ変わり種。ルーキーシーズンは、経歴が変わってる選手として注目されましたが、キャラクターもユニーク。明るく陽気な性格で、メディアのインタビューにもジョークで周囲をを和ませています。

また、彼は右利きながらセットシュートは左手で打ちます。これは幼少期にセットシュートが全く入らなくて、試しに左手で打ったら上手くいくようになったかららしい。(彼が右手ドライブや右手フィニッシュが得意なのは元々右利きのため)


◾︎べイズリーの過去3年のスタッツシート比較

【2019-2020】 18.5m/5.6P/4.0R/0.7A FG%39.4%/3P%34.8%
【2020-2021】31.2m/13.7P/7.2R/1.8A
FG%39.6%/3P%29.0%
【2021-2022】26.7m/11.1P/6.3R/1.4A FG%39.3%/3P%25.0% ※2021年11/6時点の8ゲーム

ルーキーシーズンはオーランドバブルでブレイクしたり、プレイオフでもローテーションに入ったりとまずまずのシーズンを過ごしました。
ミニッツも18.5分と、ルーキーとしてはまずまず。

2年目は前年スタメンPFを務めたガリナリの移籍に伴いスタメンに昇格。ミニッツ、ポイント、リバウンド、アシストと主要スタッツが軒並み上昇しました。が、FG%の確率の悪さは相変わらずで、3P%に限っては30%を割ってしまいました。

3年目の今期もFG%、3P%の低さは変わらず、ルーキーのギディの加入で主要スタッツも微減しています。(ミニッツの減少によるところも大きい)

しかし、スティール0.4→0.5→1.0、ブロック0.7→0.5→0.9とディフェンスのスタッツは上昇しており、ディフェンスは少しずつ良くなっています。体つきも一回り大きくなったように見え、ビルドアップもしっかりしているなという印象。

時折見せる大幅なステップやターンアラウンドを使ったペネトレイトからのレイアップ、ダンクシュートは今のサンダーに必要なオフェンススキルです。
今後はシュート精度を向上させ、継続的にいいプレーを続けられるようになれば、活躍の幅はもっと広がるはずです。


◾︎サンダーのドラフト戦略とべイズリー

2018-19年のオフシーズンはサンダーにとって大きな転換点となりました。ポールジョージとウエストブルックの放出で一気に再建に舵を切ったのです。そのジョージの電撃トレードの数日前にドラフトされたべイズリーは、ファーガソン(2017)、ディアロ(2018)らと同じように身体能力が高いアスリートタイプの選手でありました。

これはウエストブルック中心のトランジションオフェンス&スイッチディフェンスに対応するためのドラフト戦略であり、ウエストブルックにフィットする選手を指名していたのです。

しかしドラフトから数日後にウエストブルックが放出され、チームの戦術の方向性も大きく変化することになりました。2019-2020オフにトレードで加わったクリス・ポール、SGA、ガリナリは身体能力より、状況判断力やシュート力が秀でてるタイプの選手たち。彼らがチームの中心となったことは、トランジションオフェンスからハーフコートオフェンスによりフォーカスする戦術にシフトしたことを意味します。

2020年オフのドラフトでサンダーが指名した選手は、ポクシェフスキー(1巡目17位)、マレドン(全体32位)、クレイチ(37位)と、身体能力<シュート力、判断力重視になっているのが分かります。

続く2021年オフのドラフトではサンダーはギディ(1巡目6位)、トレ・マン(1巡目18位)、JRE(全体32位)、ウィギンス(全体55位)とその傾向はより顕著に。

べイズリーはこうした戦術の変化、ドラフト戦術の変化による選手構成の変化の影響を大きく受けていると言えるでしょう。


しかし、それでも僕が彼に期待する理由は、彼が身体能力に限らず、オールラウンド選手になれる潜在能力を垣間見せているからにほかなりません。特にドライブペネトレイトからのキックアウトパスやスキップパスがうまく、攻撃をクリエイトできる柔軟性を併せ持っていると感じさせます。

そこに彼が本来持つ身体能力がうまく合わされば、よりチームとして重要な役割を担うようになれると思います。


もちろん彼のFG%は酷いですが、ミスを恐れずにシュート、ドライブに行く姿勢は評価されるべきです。ミスを恐れてパスを出す味方を探すようになっていったファーガソンとは違うわけです。
この失敗の経験、バッシングの数々はまだ21歳の彼にとっては貴重な経験のはず。いずれこの経験を糧に、成長してくれることを期待しています。

反骨のべイズリー。トレードされるか生き残るか。彼にとって勝負である今シーズン、彼から目が離せません。

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